パワースポット

2009年11月10日 (火)

パワースポットなんていらない

タイトルはやや挑発的ですが、内容はとても穏やかです(と思います(笑))。

パワースポットなんていらない

 私はスピリチュアリズムを学び直すようになってから、行く先々にある神社のことが気になり始め、時間が許せば、できるだけお参りするようになった。神道については、世界でも珍しいスピリチュアリズムと親和性のあるすばらしい宗教と絶賛する人たちもいれば、世界中の未開社会にあるアニミズムの一種にすぎないと切り捨てる見解もある。どちらも極論だとは思うが、日本だけ特別と思い上がるよりは、どこにでもあるアニミズムの一種と謙虚に考えておく方がまだ健全だと思う。

 書店では、神社を含めたパワースポットを紹介した本や雑誌の特集も目につく。少し行き過ぎのような気もする。なかには、各地の神社を訪れて、そこの神々への願意を取り次ぐことをビジネスにしているスピリチュアルカウンセラーもいたりして言葉を失ってしまう・・・。

 そういう私も今年の夏、心身の不調からまとまった休みをもらった機会に、いくつかの聖地を訪れた。京都の鞍馬山では、うっそうとした森、樹齢数百年の古木たちに囲まれ、とても癒される感じがした。比叡山延暦寺にも行った。深い自然、静寂な雰囲気にとても敬虔な気持ちにもなった。「国の宝とは何物ぞ。宝とは道心なり。道心ある人を名づけて国の宝となす。」「一隅を照らす、これすなわち国の宝なり」などという最澄の言葉が壁に掲示されていたりする。「国の宝になるような、一隅を照らすような働きをお前はしているか」と最澄に問い詰められたような気がして、ドキッとする。比叡山内を歩いていると、「お前はここで何をしているのか」という声が聞こえたような気がした。

 京都や大阪の様々な神社にもお参りした。そのたびに、とても大事な気づきを得たような気もした。しかし、それほどまでに神社や聖地にこだわる必要があるのかなという気もしてきた。商売繁盛や恋愛成就などのご利益、様々なランクのある祈祷料、立派な社殿建て替えのための寄付金集めなどなど、疑問に感じるところも多々あった。

 心身が疲れてくると、いつのまにか、神社やお寺などに癒しを求めている自分がいたが、「ちがう、そうではない」と言われているようにも感じた。実は、いろいろと歩き回った挙句、自宅や実家の一室で静かに瞑想しているときが、一番心が安らぎ、また、たくさんの啓示を受けたような気がした。

 古の人たちがそこに何らかのインスピレーションを感じて建てられた神社もあれば、時の権力者の都合で作られた神社もあるだろう。あまり個々の神社に過剰な意味づけをするのはどうかと思う。神社やお寺には長年にわたって多くの人たちが敬虔な気持ちでお参りしてきたので、その念の力で、神聖な雰囲気がするのだろうという説もある。それぐらいの理解がちょうどいいと私は思う。

 神社や公園を散策していると、必ずと言っていいほど、疲れて行き場をなくしたサラリーマンらしき人たち(私もその一人だろう)や、たくさんの荷物を抱えたホームレスらしき人たちに出会った。ある神社の裏手の公園では、たくさんの青テントがあり、多くのホームレスの人たちが暮らしていた。また、日本ではもう10年以上にわたって、自殺する人たちが年間3万人を超える状況が続いている(私の友人もその一人となってしまった)。

 一方で、ニューエイジ系の情報誌には、様々なパワースポットや、驚くほど高価な癒しグッズやセミナーの案内が満載されている。現代日本で最も苦しんでいる人たちにこうした情報は無縁な世界だろう。宗教やスピリチュアルに関わる人たちは、こうした問題にどう向き合うべきだろうか。単に社会福祉活動にも参画するという意味ではなく、本当の魂の救いや癒しを地に足を着けた形でどのように提供できるかを考えていく必要があるように感じた。(やや偉そうな調子になってしまいました(苦笑))

 私は10代のときに日本のある宗教家の本でスピリチュアルな(当時そんな言葉は流通していなかったが)考え方を初めて知った。その後、シルバーバーチを読んで、その考え方がそっくりなのに驚いた記憶がある。その宗教家の言葉で印象に残っているものがある。それは、次のような趣旨の言葉だ。

「この大宇宙そのものが御神体であり、地球こそが大神殿である。それなのになぜ人間はそれ以外に高価な神体や豪華な神殿をつくりたがるのか」

 私は、この言葉は今でもなおスピリチュアリズムについての名言だと思う。

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