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2010年10月26日 (火)

こぼれ話~アラン・カルデック自伝~『天国と地獄Ⅱ』より

 前回の記事で紹介した『天国と地獄Ⅱ』には、訳者の浅岡夢二さんの計らいにより、「アラン・カルデック自伝」として、『遺稿集』の「自伝的ノート」の抄訳が収録されています。

 これは、カルデックのスピリティズムとの出会いや『霊の書』などの著作活動などにおける霊との交流の記録になっています。例によって、カルデックも知識人らしく、最初は霊現象に対してきわめて懐疑的な態度を取ります。しかし、次第に「起こっている事態がとてつもなく重大であるらしい」ということに気づきます。

 そして、その後のカルデックの態度に感心させられます。少し引用します。

 やがて、それぞれの霊人から、その境涯に応じた情報を得ることになっていく。

 それは、ちょうど、外国人から、その国に関する情報を教えてもらうようなものだった。各人から、彼が属する階級や境遇に応じたことを教えてもらえるが、あくまでも、それは個人的な情報にすぎず、それだけでは、国の全体について知ることは決してできない。さまざまな方面から情報を集め、それらを吟味し、比較し、照合し、その上で全体像をつくり上げるのは、われわれの役目である。

 そんなふうにして、人間と付き合うようにして霊人たちと付き合った。最もつまらない霊から、最も偉大な霊に至るまで、決してその言葉を鵜呑みにすることなく、あくまでも単なる情報提供者として扱ったのである。

 すごいですね。こうやって、『霊の書』や『霊媒の書』などが作られていったのですね。

 ある晩、家で、霊による物音が続いたことがあったそうです。そして、それは、どうやら当時執筆中だった『霊の書』について、霊の側から言いたいこと、というより気に入らない部分があったからのようでした。霊は具体的な修正点は指示せず、この章のこのあたりを読み返してみよと言います。そして、カルデックが再検討すると、確かに重大な誤りが見つかったそうです。その後も、霊からのアドバイスが繰り返されて、ようやく『霊の書』は出版へと至ります。

 こうしたカルデックの真摯で慎重な検証姿勢や、以前紹介したステイトン・モーゼスの真剣な霊との格闘などを改めて見ると、19世紀から20世紀にかけて欧米人たちが霊に対して取っていたこのような姿勢を、どうして私たちは失ってしまったのだろうと、本当に残念な思いがしますね・・・。21世紀の日本人もがんばらねば・・・。

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