« こぼれ話~インスピレーショナル・ライティング「自分」 | トップページ | こぼれ話~息子の空想発言 »

2010年1月17日 (日)

スピリチュアル・カウンセリングとの付き合い方

 スピリチュアリズムから一旦遠ざかっていた頃、江原啓之さんの(軽薄そうな)本が書店などに並んでいるのを見て、実は軽蔑していた(江原さん、ごめんなさい)。そして、ふとした偶然から江原さんが編集長という体裁の『A・NO・YO』という本を読んで、イギリス流の近代スピリチュアリズムの基本をおさえた内容に意外感を覚え、また感心した記憶がある。これが、実は、私のスピリチュアリズム復帰のひとつのきっかけとなった。

 しかし、その巻末に掲載されている多数の占いの広告には正直言って、辟易してしまった。「彼氏を思い通りにするには」「お金持ちになるには」などのメッセージのオンパレード。それは、江原さんがお手本とするイギリス流スピリチュアリズムとは全く異質のものに思えた。(ちなみに、同種の企画第2弾の『KO・NO・YO』には、このような広告は登場しないので、安心した。)

 では、スピリチュアル・カウンセリングとは何なのだろうか。スピリチュアリズムでは、基本的には、霊界や霊の実在を実感したり証明したりするものだと考える。江原さんから教わったイギリス流のシッティングという方法では、前半は相談者からは質問も情報提供も一切受けず、ミディアムの側が霊的存在からのメッセージを一方的に伝える。それによってその霊の身元確認(確かに誰であるか)をした上で、相談者が質問などを投げかける。目的にかなったとても合理的なやり方だと思う。(ちなみに「アイイス(国際スピリチュアリズム協会)」はこの手法を取り入れている)

 私がスピリチュアリズム復帰をためらっていた頃、ある高名なスピリチュアル・カウンセラーのカウンセリングを受けたことがある。「何を聞きたいですか」と尋ねられ、「実はスピリチュアルな世界の実在に確信がもてなくて」と正直に答えた。そのとき相手の顔色が変わった。「じゃあ、なぜここに来たの?」ととても不機嫌になった。私は質問の方向性を変え、そのときの悩みなどを伝えたが、カウンセラーの不機嫌は直らず、私の質問の言葉尻をとらえるような指摘ばかり繰り返した。私は、かなり我慢しながら相手のペースに合わせていたが、ついにこらえきれず、そのカウンセラーの発言の理不尽さを強く指摘する反論を展開した。「じゃあ、自分で考えたら」と開き直られてしまった・・・(苦笑)。

 多くのスピリチュアル・カウンセラーを養成しているリーダーのような方なのだが、カウンセリングの目的に対するとらえ方は、近代スピリチュアリズムとはかなり違うようだった。どうもイギリス流の考え方は日本では少数派のような気がする。

 作家であり編集者でもある井形慶子さんの『夜にそびえる不安の塔』という本を、ある方に紹介されて読んだ。井形さんは、ある出版社の人から占いへの潜入取材を強く要請されたことから、3人の女性占い師への電話相談を繰り返す。そして、そのあまりに的中する予言や井形さんの関係者の思いについての透視能力に翻弄されていく。

 3人の占い師は、間違いなく何かを視るすごい能力を有しているようだし、人格的にもとても温かく思いやりに満ちた人たちのようだった。それでも、その基本的姿勢は『A・NO・YO』の巻末に情報が満載されていた占い師たちと変わらないように思える。

 井形さんに、もう少し近代スピリチュアリズムについての理解があれば、取材はもっと違った展開になっただろうになあ・・・とも思う。しかし、井形さんの偉いところは、占い師の能力に5年にもわたって振り回されながらも、最後には、自分の意思の力で、未来をつかみとるという境地に達したことだと思う。

 たとえイギリス流のシッティングであっても、井形さんと同様の落とし穴にはまってしまう危険性は十分にあると思う。本場イギリスのSAGB(英国スピリチュアリスト協会)でさえ、「占いの館」と化しているという手厳しい批判も聞いたことがある。

 スピリチュアル・カウンセリングを受けるにあたっては、その基本となる目的はあくまでも霊的世界の実在の証明であること、その上で、見えない世界からもたらされるアドバイスは、生身の人間からのものと、その重みは何ら変わるものではない、と考える姿勢が必要だと思う。

 昔から言い慣わされてきた「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉は、どんなにすごい能力者や存在を前にしても通用する偉大なる真理ではないか、という気がしてきた。

|

« こぼれ話~インスピレーショナル・ライティング「自分」 | トップページ | こぼれ話~息子の空想発言 »

スピリチュアル・カウンセリング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/544086/47322737

この記事へのトラックバック一覧です: スピリチュアル・カウンセリングとの付き合い方:

« こぼれ話~インスピレーショナル・ライティング「自分」 | トップページ | こぼれ話~息子の空想発言 »