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2009年12月13日 (日)

私にとってのイエス

 もうすぐクリスマスです。我が家の8歳と6歳の子どもたちは、サンタクロースの存在に半信半疑になりながらも、プレゼントを持ってきてくれる日を心待ちにしています。それとは全く関係ありませんが(笑)、クリスマスを迎えるにあたって、イエス・キリストについて語ってみました。全く個人的なイエス像ですが・・・。

 私にとってのイエス

 小学校3年生の頃だったと思う。7歳離れた姉がめずらしく(?)、私の誕生日に本をプレゼントしてくれるという。ただし1000円以内という条件が付いた。姉と二人で書店に行って、私は好きな本を探した。『聖書物語』という本がどうしても気になった。ハードカバーでケース付きの立派な装丁の本だった。しかし、その本は1800円と予算の倍近くした。姉は当然のごとく難色を示した。私はあきらめて、1000円以内の本を探した。そして、次に姉に示したのは、何と980円の『聖書物語』だった。姉は呆れた顔をして、どうせ買うならと最初に選んだ1800円の『聖書物語』を買ってくれた。

 それは、児童文学などを専門とする山室静さんという方の作品だった。私はこの本をむさぼるように読んだ。旧約編は、壮大なスケールの大河小説のようで、次々と展開される物語に圧倒された。そして、新約編へと進んだ。私はここで、イエスの言葉と生きざまに圧倒された。「敵をも愛しなさい」とか「右の頬をぶたれたら左の頬を差し出しなさい」という言葉は、小学生の常識からは考えられない、びっくり仰天の発想だった。しかも、そのイエスは、最後には、わかっていながらあえて自ら十字架に磔になる道を選ぶ。私は震えるような感動というのをこのとき初めて味わった。

 私は、その後キリスト教を本格的に学ぶことも、教会の門をたたくこともなかったけれど(今から思えば不思議だが)、私にとって、イエス・キリストは、お手本にするにはあまりにすごすぎるけれど、心から尊敬すべき存在であり続けた。

 シルバーバーチは、私たちに対して、いつも慈愛に満ちた言葉で語ってくれるのに、キリスト教については、なぜかとても手厳しい。私は「どうしてあのイエスの教えを受け継ぐ人たちに対してそこまで厳しいのだろう」と不思議に思っていた。

 数年前、私は、ふとキリスト教の概説書を読んでみて、驚いた。そこで描かれるイエスの死後のキリスト教の歴史は、『聖書物語』で感動したイエスの言動とはかけはなれたものだった。イエスが説いた大事なこととはおよそ関係ないのではと思われるようなテーマについて、大論争が繰り返され、異端とされた側には激しい迫害が繰り返されていた。ローマ帝国に国教として受け入れられた代償として、聖書そのものが時のローマ皇帝に都合のいいように改竄されたらしいことも知った。

 スピリチュアリズムの立場からは、今で言うところのミディアムやチャネラーという存在が、ほぼ間違いなく魔女扱いされ、魔女狩りの対象として迫害されてきたという事実も見逃せない。イギリスで魔女に関する法律が廃止されたのは、ごく最近のことだという。

 シルバーバーチが「現在も私たちは毎日のようにイエスを磔にしているのです」と激しい口調で語るのもわかるような気がした。(もちろんシルバーバーチも個々の良心的なクリスチャンを批判するつもりはないことは繰り返し述べている。)

 一方、日本では、クリスチャンは人口の1%にも満たないのではないかと言われている。その比率は江戸時代に迫害されていた隠れキリシタンよりも少ないという説も聞いたことがある。しかし、たとえば、戦時中に軍国主義に抵抗した人たちにはクリスチャンの人たちが多くいた。また、現代日本においても、発展途上国の貧しい人たちのために活動するNGOや、日本国内の日雇い労働者やホームレスの人たちのために活動する団体の現場では、驚くほどクリスチャンの人たちに出会う確率が高い。ここには、私が『聖書物語』の中に見たイエスの精神が確かに息づいていると思う。

 私には、キリスト教の三位一体とか原罪とか贖罪とかいった難しい議論はよくわからない。私にとってのイエスは、いつでも、あの山室静さんの『聖書物語』の中で輝いていたイエス、絶対に真似はできないけれど尊敬すべきイエスだと思っている。

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コメント

同感ですよ。

クリスマスのイエスの姿も、
心を打つ姿のひとつです…

投稿: nobu | 2009年12月14日 (月) 09時52分

nobuさん、コメントありがとうございます。
牧師さんから、共感していただけて、とてもうれしく思います。
nobuさんのブログもゆっくり拝見いたします。

ところで、「クリスマスのイエスの姿」ってどういう意味でしょうか?

投稿: Glass Age | 2009年12月14日 (月) 22時24分

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